わたしたちは歴史上最大規模の伝道キャンペーンに参加しています。
240の国や地域で質の高い出版物を提供しています。
驚きです。
しかし、雑誌の質や翻訳言語数の多さで称賛を求めているのではありません。
わたしたちの目標は何でしょうか?
パウロが自分自身について書いたことに倣いたいと思います。
そして統治体は、この考えが、神の王国について宣べ伝え教える神の民すべてに明確になることを強く願っています。
その考えについて、コリント第一 9章を見てみましょう。
ここでパウロが賞を追い求めることについて書いたのを思い出されることでしょう。
その点についてじっくり考えると、深みのある言葉だと分かります。
そして、そのことは真の神に献身したわたしたちすべてに当てはまることも理解できます。
26節です。
「ですから、わたしの走り方は、目標の不確かなものではありません。わたしの打撃の仕方は空を打つようなものではありません」
やみくもに走り回る様子を想像してください。
それは時間と体力の浪費です。
空を打つことも時間と体力を浪費します。
残された時間は少なくなっており、終わりは本当に近づいています。
ときどき話すのですが、世の中を見て、その変化や終わりが近いことが分からない人は昏睡状態にあります。
でも大丈夫です。
神は昏睡状態から目覚めさせることができるからです。
しかし、統治体は残されている限られた時間で、わたしたちが効果的に打つことに気を配っています。
わたしたちの打撃が、本当に効果的なものになるために、何にねらいを定めるべきでしょうか?
エホバのお考えについて推測する必要はありません。
すべて聖書に書かれています。
しかし、わたしたち個人は、組織でさえ、ねらいを外してしまうことがあります。
使徒 13章に注目しましょう。
使徒 13章です。
ここで1世紀のクリスチャンが宣べ伝える業から得た成果について分かりますが、わたしたちが何にねらいを定めるかについての神のお考えも知ることができます。
使徒 13:48
「諸国の人たちはこれ[この音信]を聞いて歓び、エホバの言葉に栄光を帰するようになった」
次に注目してください。
「永遠の命のために正しく整えられた者はみな信者となった」
これです。
「永遠の命のために正しく整えられた」人たちを探す
これがわたしたちの活動の目標です。
シンプルですね。
ですから、正しく整えられていない人を助けようとするのは、率直に言えば時間の浪費となります。
わたしたちは人の心が読めません。
人は変化しますし、わたしたちはそのための努力を続けます。
しかし全体的に言えば、エホバはわたしたちが次のことを理解するよう望んでおられます。
永遠の命のために、正しく整えられた人を探しましょう。
イエスが言われたように、エホバが引き寄せてくださらない限り、だれも真理に入ることはできないからです。
わたしたちの人格によって人々が真理に引き寄せられるとは考えません。
皆さんが感じの良い人なら、それはすばらしいことです。
しかし、正しく整えられた人をエホバが引き寄せるのです。
良い関係を築いてから、聖書研究が始まるかもしれません。
しかし、わたしたちの目標は、正しく整えられた人を探すことです。
エホバが引き寄せる人です。
エホバは人の心を読まれるのです。
それでわたしたちは、この探す活動を行なうとき、正しく整えられた人にねらいを定めます。
これらの点がはっきりしたところで、統治体は2つの問題に気づきました。
それらはわたしたちの宣教の効果性に悪影響を及ぼす場合がありますので、お伝えしたいと思います。
わたしたちは、宣べ伝えて教える業を行なう組織です。そのための組織です。
しかし、長年、雑誌を配布することや、雑誌経路を確立することにねらいが向けられてきたことは事実です。
それによって真理に入った人がいることは否定しません。
わたしたちの出版物は世界で最高のものだからです。
一方で、雑誌を受け取る、人の中には、何年も、そうです、何年もまったく進歩しない人がいます。
それでも、奉仕者は訪問を続けます。
また、野外奉仕が終わったときに、「何冊出た?」と尋ねることがあります。
良い動機ですし、神は怒ったりされませんよ。
しかしながら、それはわたしたちのねらいではありません。
わたしたちの原点に立ち返る必要があります。
考えてみてください。
イエスは「それゆえ、行ってすべての国の人々を弟子とし」なさい、と命令されました。
わたしたちには、会衆の頭のこの命令を「それゆえ、行ってたくさんの出版物を配布しなさい」に変える権限はありません。
世界で一番優れた出版物ですが、その配布が目標なのではありません。
わたしたちは正しく整えられていて、キリストの弟子になる見込みのある人を探します。
わたしたちの出版物を何年も受け取ってきた人たちの中には、変化した人もいますが、全体としてエゼキエルの時代に生じたことを思い起こさせます。
何回も読んでいる方もおられるかもしれませんが、エゼキエル 33章を開いて、エゼキエルが直面した状況を見てみましょう。
わたしたちも直面している現実です。
終わりが非常に近いので、エホバの霊が示す方向に従っていることを確認する必要があり、ここに書かれていることが現実であることを受け入れる必要があります。
では、エゼキエル 33:31, 32をご覧ください。
「彼らは……あなたのもとに入って来て、わたしの民としてあなたの前に座るであろう。彼らは確かにあなたの言葉を聞くが、これを行なわないであろう。彼らは口でみだらな欲望を言い表わし、[英語改訂版の表現では「あなたをおだてるが」]その心は不当な利得を慕って行くからである。そして、見よ、あなたは彼らにとって官能的な愛の歌のよう……だ。そして彼らは確かにあなたの言葉を聞くが、これを行なう者はだれもいない」
これはすべての区域で起きています。
長年奉仕している方は、時折集会に出席して、わたしたちの話を聞く人たちを思い浮かべるかもしれません。
時間は尽きようとしています。
神は次のことを明らかにしておられます。
真理に入る人たちを助ける必要があります。
わたしたちをいわばおだてて、活動を褒める人たちではありません。
今は決断すべき時です。
わたしたちは学んだことに基づいて行動する人を探します。
このことにねらいを定めて、打つ必要があります。
人々は行動する必要があります。
その人が行動しないのであれば、行動する人を探しに行きましょう。
天使とエホバの霊とは、正しく整えられた人のもとに連れて行ってくれるでしょう。
忘れがちですが、わたしたちの業には2つの面があります。
時折忘れることがあります。
1つは正しく整えられた人を探して導くことです。
もう1つは、レッシュ兄弟が言われたように、エホバの裁きの日について伝えるがゆえに、エホバを賛美し、誉れをもたらすことです。
ですからもう1つの面とは、警告の業です。
午前中宣べ伝えて、思ったような成果がなくても、何も配布できなくても、効果的にエホバを賛美したことになります。
人々はエホバの証人について、ホバの証人が宣べ伝えるために払っている努力について考えるからです。
そのことを思いに留めましょう。
これが問題の1つでした。
次にもう1つの問題についてお話しします。
それは宣教で使用できる道具が多すぎて、ほとんどの人が圧倒され、困惑しているということです。
年配の皆さん、「年を取って物忘れがひどくなったから付いて行けないんだ」とは考えないでください。
若い人も、圧倒され、困惑しているのです。
近年、「教えるための道具箱」、つまり「宣教ツールボックス」が強調されてきましたが、ツールボックスは巨大な物置になってしまいました。
多くの人がうなずきましたね。
でも、それは組織への不忠節ではなく、本当のことです。
巨大な物置になっています。
さらに、わたしたちは週日の集会で提供される証言例に感謝していますが、実を言うと、多くの人は忙しすぎて付いて行けません
それを見た時は「いい証言だ」と思っても、土曜日の朝か日曜日には「あれ、何て言うんだっけ?週日の集会で3つ見たはずだけど、どうすればいいのか分からない」となっています。
よりによって助言するのが好きな奉仕者と一緒だと、「ああ、まずい」となりませんか?
加えて、多くの人は毎号の雑誌を読むことにすら苦労しています。
とがめているのではありません。
エホバは愛しておられますよ。
わたしたちも状況を理解しています。
こうした観点から、統治体は宣教のねらいを調整することにしました。
皆さんは、この調整が、お話しした2つの問題への取り組みであることを理解されるでしょう。
統治体は全員一致しています。
この調整の影響を受ける部門の全員も賛同しています。
エホバの聖霊の動きを感じてエホバが行なっておられると理解できるからです。
エホバの兵車であり、操縦するのはエホバです。
調整は次のとおりです。
2018年1月から、一般用の「ものみの塔」誌は年3号のみになります。
他の会場にいる方は聞こえなかったかもしれませんが、前の聴衆からリアクションがあって思わず吹き出してしまいました。
一般用の「ものみの塔」と「目ざめよ!」は3号ずつになります。
1年間でです。
ええ、わたしも興奮しています。
本当に。
そして、すばらしいことに、雑誌全体で1つのテーマを扱うようになります。
最初から最後までです。1つのテーマです。
ここに、その雑誌があります。
第1号です。非常に興奮を覚えます。
忘れないで欲しいのは、これらが特別だということです。
これは特別です。第1号です。
エホバは新しい雑誌を用いて、永遠の命のために正しく整えられた人たちを助けようとしておられます。
その日と時刻をご存じだからです。
そして新しい雑誌は、会話を始めやすい作りになっていて、質問をすれば会話できます。
その人の返答が「出て行け」でも、質問に答えてくれる場合でも、この雑誌は効果的です。
正しく整えられた人は興味をそそられるでしょう。
第1号には「聖書-時代遅れ?」という質問があります。
ある区域では、多くの人が時代遅れだと思っていますが、正しく整えられた人がいるかもしれません。
表紙の写真には、出発する電車の中で聖書を読んでいる女性と、時計や携帯電話や電子機器によって気を散らされている人々が写っています。
そして中を開いて、内容に精通していきます。
このツールを使いこなすための時間は十分にあります。
何度も何度も使えます。
そしてどのページを使えば良いかが分かるようになります。
家の人の反応に応じて、「時代遅れ、それとも時代を先取り?」のページを使おうと決めるかもしれません。
自由に使えます。
必要に応じて、「問題を回避する」、「問題を解決する」、「問題と付き合う」の各見出しの情報を使えます。
どれも人々が必要としている情報です。
そして永遠の命のために正しく整えられている人は、自分が問題を抱えていることを知っています。
正直だからです。
そうした情報が人々の心の琴線に触れ、エホバが引き寄せるのです。
この利点は、雑誌の内容によく精通し、繰り返し使えること、そしていわば自分のツールボックスの一部にできることです。
腕利きの職人は、自分の道具箱を持っています。
職人たちが熟練しているのはなぜでしょうか?
自分の道具を使いこなしているからです。
単純なことです。職人は作業に合わせて道具をそろえます。
道具箱に入れる道具はそれほど多くありません。
それで、道具箱に入れた道具を使いこなせるようにしましょう。
自分の「宣教ツールボックス」に必要なツールが入っていて、そのツールを変えなくていいとしたら、それはすばらしいことです。
これまでの取り組みも誠実だったと言えます。
しかし、宣教でわたしがいろいろと聞いていることがあります。
時間がないので一部だけお話しますが、ある人々は自分たちが提供している雑誌を読んでいません。
それでも、伝道に出かけます。
愛すべき仲間です。
そしてわたしと共にドアをノックしていました。
皆さんはツールに精通できます。
これからのこととして、今後2年間観察して、ふさわしいテーマの雑誌が十分ツールボックスに入ったかどうかを、統治体は判断します。
もしそろったと判断した場合、それ以降はこれらの雑誌を繰り返し印刷することになる予定です。
これで自分のツールが全部そろうのです。
近いうちに、「宣教ツールボックス」について詳細が明らかになります。
そして「宣教ツールボックス」や、JW Libraryを更新するために、兄弟たちが一生懸命働いていることを知って、皆さんは嬉しく思うことでしょう。
わたしたちはJW Libraryが大好きです。
そのホーム画面に間もなく、「宣教ツールボックス」が表示されるようになります。
奉仕区域はそれぞれ違いますから、次の質問が出るとしても理解できます。
自分の区域で効果性が実証されているツール、例えば区域で使ってみて非常に効果的であることが分かっているビデオが、「宣教ツールボックス」に入っていなかったら、どうしたらよいでしょうか?
大丈夫です。
それを「お気に入り」に追加してください。
それだけです。
「これを『宣教ツールボックス』に入れるべきだと思います」と手紙を書いたり、言ったりしないでくださいね。
既に本部で検討済みだからです。
どうぞそれを「お気に入り」に追加して使ってください。
問題ありません。それでいいんです。
さて 宣べ伝える業とわたしたちの宣教のねらいに関する、2つの問題についてお話ししました。
さらにこの場で発表することになっている、もう1つの調整があります。
わたしたちは世界的な業の最新の報告を、jw.org と JW Broadcastingで楽しんでいます。
みんな大好きです。
最近ある兄弟からベネズエラについて知らなかったと言われました。
気まずい思いをさせないために、その情報は jw.org にあるのですが、とは言いませんでした。
ともかく、年間を通じて多くのタイムリーな情報を得ることができ、感謝できます。
このことを踏まえて、統治体はすべての情報を jw.org と JW Broadcasting で提供することにし、2018年からは「エホバの証人の年鑑」を発行しません。
長年真理のうちを歩んでこられた方は、毎年「年鑑」を受け取ってきたと思いますが、2017年版が最後になります。
これは歴史的な出来事です。
確かに残念ですが、jw.org と JW Broadcasting にアップされているコンテンツをすべて見てきましたか?
神はすべてご存じですよ。
皆さんは十分養われ、多くを受けてきました。
これら最終的な進展は本当に興奮を誘います。
終わりが急速に近づいている今、エホバをたたえ、ねらいを定めて打ちましょう。
行って、永遠の命のために正しく整えられた人々を弟子にしましょう。