2018年次総会「準備はできていますか」 - マーク・サンダーソン

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準備はできていますか?

いま見た映像はロシアのコストロマ州での出来事です。

とても若い夫婦の住む家が、踏み込まれた時の状況です。

なぜですか?

単に2人が唯一まことの生ける神、エホバを崇拝していたからです。

では、なぜこのことがわたしたち皆に影響するのでしょうか?

なぜわたしたちは皆、準備ができていなければならないのでしょうか?

ダニエル 11章は2人の王、「北の王」と「南の王」との間の争いについて預言しています。

この争いは何千年も続いていて、現在のわたしたちの時代にまで及んでいます。

北の王は神の民に対する憎しみをあらわにしてきました。

たとえば20世紀、特に第二次世界大戦中、ナチス・ドイツが北の王として活動していた時、その政権下の地域には、数多くの油そそがれたクリスチャンがいました。

北の王は彼らをどう扱ったでしょうか?

忘れていません。

兄弟たちは残虐な迫害を受け、強制収容所に送られました。

北の王ドイツによる迫害の結果、ダニエル 11:31で予告されていたとおり、「常供のもの」が除き去られました。

つまり、神の民による公の宣教活動が、ある期間途絶えました。

第二次世界大戦が終わった後どうなりましたか?

新たな北の王が明らかになりました。

だれですか?

ご存じのとおり、ソビエト連邦とその同盟国です。

彼らもまた神の民に、残虐な迫害を加えました。

エホバへの崇拝を禁止し、大勢を収容所に送り、兄弟たちをシベリアに流刑にしました。

しかし何が起きましたか?

その後、ダニエル 11:34で言及されている、「多少の助け」がありました。

その多少の助けとは何でしたか?

ソ連が崩壊した結果、ソ連領域内と東ヨーロッパの共産主義国で見られていた、わたしたちの崇拝への禁令は解かれました。

その後どうなりましたか?

わたしたちがよく知っているように、宣べ伝える活動はその地域全体に広がり、何十万もの心の正直な人たちがエホバの組織に加わりました。

兄弟たち、わたしたちは今どんな状況にいますか?

モリス兄弟が分かりやすく話してくださったように、祈りのうちに考慮した結果、統治体は現在のロシアとそれを支持する国々が、北の王を表わしていると確信しています。

北の王と南の王の「押し合い」、つまり貿易戦争やサイバースパイ活動、クリミア併合などのロシアによる侵略行為を目にすると、今、この預言が実現していることが分かります。

この機会に統治体が、ダニエル 11章に関してさらに言えることはあるでしょうか?

ご一緒にダニエル 11:41を考慮しましょう。

「彼はさらに飾りの地にも入[る]」

ここに注目です。

わたしたちは長い間、「飾りの地」とは、エホバの民の霊的地所のことであると信じています。

では、過去およそ18か月にわたり、ロシアで生じた出来事をご覧ください。

2017年4月20日、ロシアの最高裁判所は、ロシアにおけるエホバの証人のすべての法人の活動を終わらせ、その資産を没収することを決定しました。

2017年5月25日、デニス・クリステンセン兄弟が逮捕され、最高裁によるその禁令後に逮捕された最初の事例となりました。

それ以来、兄弟は拘束されたままです。

20回以上、審理が行なわれ、裁判は継続中です。

2017年7月17日、最高裁は禁令に関するわたしたちの上訴を退けました。

2017年12月14日、当局はサンクトペテルブルクにある大会ホールに押し入り、その不動産を政府の管理下に置きました。

何百もの王国会館を没収するための法的手続きも始まりました。

現在、支部施設はロシア連邦の名義で登記されています。

2017年12月20日、レニングラード州裁判所は、「新世界訳」を“過激主義文書”とする以前の判決を支持しました。

まだ続きがあります。

次の写真をご覧ください。

これはロシアで、現時点で刑事捜査の対象になっている、71人の兄弟姉妹たちです。

21人が勾留中、15人以上が自宅拘禁の状態です。

では兄弟たち、これら全ての出来事がこれほど短期間に起こっていることから、何と結論することができるでしょうか?

エホバの証人の歴史の中で、こうしたことはいまだかつて起きたことがありません。

17万5000人ものエホバの証人がいる国や地域が禁令に課されたことはないのです。

これほど大きな支部、そして王国会館全てが政府に差し押さえられたことも、「新世界訳聖書」が“過激主義文書”とされたこともありません。

これら全てのことから、何が言えますか?

統治体はロシアとそれを支持する国々が取っている行動によって、北の王が飾りの地に入ったことが一部実現していると確信しています。

これからどんなことが予期されますか?

ロシアとそれを支持する国々が神の民を迫害し続け、それが他の地域にも広まるとしても、不思議ではありません。

既に、ウクライナから独立を宣言した「ドネツク人民共和国」の最高裁判所は、1週間と少し前の2018年9月26日、エホバの証人の宗教団体が「過激主義者」であると宣言しました。

では兄弟たち、ここでとても重要な質問が生じます。

これはマゴグのゴグによる攻撃が始まったことを意味するのでしょうか?

今は言えません。

注意して聞いてください。

年次総会はまだ終わりではありません。

この総会の終わりまでには答えが得られるでしょう。

では最初の質問に戻りましょう。

準備はできていますか?

もちろん、迫害がはじまる時には、準備を終えていたいと思います。

率直に言って、ロシアで起きているような禁令や迫害が生じた時に準備ができているためには、幾つかの点を知っていなければなりません。

その4つを考えましょう。

1つ目に、エホバの組織からの指示に従わなければなりません。

ヘブライ 13:17に、「あなた方の間で指導の任に当たっている人たちに従い[なさい]」とあります。

なぜですか?

エホバはご自分が任命した経路を用いて、わたしたちが神への信仰を保つために必要な指示を与えてくださるからです。

従順は大切です。

その指示にしっかりと固く付き従い、わたしたちの信仰と仲間の崇拝者の信仰を保っていきましょう。

2つ目です。

パニックにならず、エホバを信頼し、自分で禁令にしないことです。

申命記 7:21は、わたしたちの反対者について何と述べていますか?

「あなたは彼らのためにうろたえてはならない。あなたの神エホバ、偉大で畏怖の念を抱かせる神が、あなたのうちにおられるからである」

反対者はわたしたちがパニックになることを望んでいます。

彼らはわたしたちの21人の兄弟たちが投獄されたことを知って、怖がることを願っています。

集まり合うのをやめ、良い知らせを伝えるのをやめさせたがっています。

そのように自分自身で禁令下の状態にしてしまうのです。

しかし、イザヤ 28:16には何とありますか?

「信仰を働かせる者はだれも恐れ慌てることはない」

兄弟たち、恐れ慌ててはなりません。

確かに、愛するロシアの21人の兄弟姉妹は、今も投獄中です。

でも考えてみてください。

反対に、10万以上の兄弟たちは投獄されていません。

そのことを心に留めておきましょう。

でもわたしたちの神エホバに忠実に仕えているために、逮捕されたり勾留されたりしたなら、どうしますか?

エホバが側にいて、支えてくださることを忘れてはなりません。

本当のところ、時間があればもっと話したいのですが、ロシアや他の多くの場所で投獄中の兄弟たちはとても元気です。

なぜ元気なのでしょう?

エホバが彼らと共におられるからです!

刑務所の壁がたとえどんな高く、厚く、強固であっても、わたしたちの天の父エホバからの助けを阻むことは決してできないのです。

3つ目として、聖書や出版物を安全に保管してください。

兄弟たち、印刷物であれ、電子的なものであれ、聖書や他の出版物を隠せる安全な場所を確保してください。

もしあなたが、業が禁令になっている国で、エホバを崇拝しているなら、霊的食物を簡単に見つかりそうな場所に置かないでください。

4つ目です。

ペテロ第一 1:22にあるように、「互いに心から熱烈に愛し合い」ましょう。

業が禁令になっている国の兄弟たちはまさにそうしています。

ロシアの多くの裁判所では、兄弟たちは身の危険を冒してまで裁判に立ち会い、仲間を支えています。

兄弟たちが起訴され、法廷から出てきた時、立ち会った兄弟たちは何を行なったでしょうか?

ご覧ください。

兄弟姉妹、将来試練に遭う時、ロシアの兄弟たちのように一致し、互いに支え合うことを決意しておられますか?

ではこれら実際的なステップを覚えておきましょう。

指示に従いましょう。

パニックにならず、エホバを信頼し、自分で禁令にしてはなりません。

霊的食物を安全に保管し、兄弟姉妹を支えてください。

一緒にいましょう。

愛する兄弟姉妹、わたしたち皆がこのことをまさに今行なうなら、あなたは準備ができているのです。

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