エホバは慰めと助けを与える素晴らしい神です。
それに対し、サタンは痛みと苦しみを与える残酷な神です。
考えてみると、いわゆる自然災害による苦しみも、本はといえばサタンが引き起こしたものです。
なぜそう言えるでしょうか?
創造者エホバは、天候をコントロールして人間を守ることができますが、サタンはエホバから人間を引き離したからです。
また、サタンの支配下にある人々が地球環境を破壊した結果、気候が変動し、それが原因になっていわゆる自然災害が生じているからです。
でも、感謝すべきことに、エホバは慰めと助けを与えてくださいます。
エホバがそうする方法の1つは、被災した兄弟たちのために救援奉仕を行うよう、私たちを動かし、力づけることです。
そのような奉仕を行うなら、1世紀の兄弟姉妹に倣っていることになります。
使徒 11:29を読んでみましょう。
そこには西暦46年ごろの状況が記されています。
ユダヤはひどい飢饉に見舞われ、食料品の値段が高騰しました。
そのため兄弟たちは食べ物を買うことができず、とてもおなかをすかせ、飢えていました。
アンティオキアにいたユダヤ人と異邦人の兄弟たちは、ユダヤの兄弟たちのために何をしましたか?
29節から読んでみましょう。
「それで弟子たちは、それぞれが提供可能なものを提供し、ユダヤに住む兄弟たちを救援することに決めた。そしてこれを実行し、バルナバとサウロが長老たちに届けた」
飢饉に苦しんでいたユダヤの兄弟たちは、アンティオキアの兄弟たちの援助に深く感謝したに違いありません。
エホバも、アンティオキアの兄弟たちがそのように援助したことを、とてもうれしく思ったことでしょう。
このように、ある地域に住む兄弟たちが、別の地域の困っている兄弟たちのために救援奉仕をしたという例が、聖書には幾つも記されています。
では、エホバは今日、救援奉仕を通して、具体的にどんな慰めや助けを与えているのでしょうか?
3つ取り上げます。
1つ目に、物資による支援です。
食料や衣類、住む場所、薬、応急手当用品など、兄弟たちがすぐに必要とする物が与えられます。
2つ目に、感情的な援助です。
兄弟たちは孤軍奮闘しなければならないわけではありません。
エホバと仲間の兄弟たちが共にいて、支えてくれます。
そして、一番大切な、信仰を強める助けが与えられます。
兄弟たちが集会や野外奉仕をすぐに再開できるよう、必要な助けが与えられます。
集会や野外奉仕などをずっと定期的に行っていくには、そのための環境を整え、兄弟たちの生活を安定させる必要があります。
多くの場合、王国会館や兄弟たちの家を修理したり、再建したりする必要があります。
クリスチャンの活動を続けられるようにするためです。
インドネシアの兄弟たちは、2018年の地震と津波の後、どんな援助を受け、集会や野外奉仕をすぐに再開することができたでしょうか?
ビデオをご覧ください。
地震の4日後に132人が避難を開始しました。
翌日、木曜日の午前、支部から私たち4人が、ポーソに到着しました。
ポーソ会衆とパル会衆が集まり、支部委員の話を聞きました。
集会や宣教などエホバへの崇拝を続けられるよう、兄弟姉妹を助けることが大切です。
素晴らしいことに、集会は欠かさず開かれました。
兄弟姉妹は支部の兄弟たちの話を聞いて力づけられました。
避難した2, 3日後には、野外奉仕のための集まりも開き、伝道に出掛けました。
ポーソで伝道しました。
パルの地震について話すと、人々は関心を示し、聖書のメッセージをよく聞いてくれました。
そして、また来てほしいと言いました。
ポーソの王国会館で野外奉仕のための集まりに参加し、伝道に行きました。
耳の聞こえない人たちにjw.orgRの手話ビデオを見せました。
災害に遭っても、集会に行けたし、伝道もできました。
エホバにとても感謝しています。
支部の兄弟たちにも、いろんな兄弟姉妹にも感謝しています。
みんなが祈ってくれて、助けに来てくれたので、どんなことがあっても忍耐しよう、ずっとエホバを信頼しようと思いました。
救援奉仕を行うなら、慰めと救いの神に倣っていることになります。
エフェソス 5:1, 2の次の言葉に従っていることにもなります。
「皆さんは子供として神に愛されているのですから、神に倣ってください。愛を抱いて歩んでいきましょう」
実際、私たちは神に似た者として造られているので、神に倣うことができます。
それに対し動物は、愛と慰めと救いの神であるエホバに倣うことができません。
例えば、犬はこうは考えません。
「あの犬から骨を奪ってしまって悪かったな。これからはもっと利他的になろう」
馬は美しい夕日を見ても、こうは思いません。
「きれいだな、神様は素晴らしい方だ。これからも神様に喜ばれるよう頑張ろう」
ワシはこうは祈りません。
「主よ、この魚をいただけることに感謝します」
動物は神に似た者に造られていません。
でも私たちは慰めと救いと愛の神エホバに倣うことができます。
では、私たちの救援奉仕によって、エホバはどのように賛美されるでしょうか?
3つの点を考えます。
1つ目に、私たちが真のクリスチャンであることを実証でき、神に栄光がもたらされます。
2つ目に、救援奉仕によって兄弟姉妹が一致します。
愛と祈りによって一致するのです。
私たちは、兄弟たちが被災していることを聞くと何をしますか?
兄弟たちのために祈ります。
救援活動を始めると、被災した兄弟たちも、私たちのために祈り、協力します。
活動において一致します。
私たちが兄弟たちを助けると、被災した兄弟たちはできる仕方で協力してくれます。
次のビデオでは、米国、インドネシア、アフリカの救援奉仕者の活動の様子が紹介されます。
ご覧ください。
壊れた家を建て直すために来ることができて本当にうれしいです。
兄弟たちが安心して暮らせるようにと願っています。
救援活動は、私たちが互いに兄弟愛を抱いている証拠です。
被災した家族も、救援に来た私たちも、みんな信仰が強められました。
エホバがご自分に仕える人たちをどれほど気遣っているかを、目の当たりにしました。
エホバは兄弟姉妹が、救援物資だけでなく、慰めや信仰を保つ助けも得られるようにしてくださっています。
エホバは必ず支えてくださると実感しました。
サイクロンがベイラを直撃した後、すぐに駆け付けることができました。
大変な状況に直面している兄弟たちの助けになれて良かったです。
たくさんのことを学びました。
いつもエホバに従うことが大切です。
どんなときもそれが最善です。
嵐で破壊された王国会館の屋根を直しています。
来週記念式があるので、それまでに修理して、みんなが出席できるようにしたいと思っています。
少しでも貢献できてうれしいです。
また、寄付する点でも一致します。
私たちは惜しみなく与えます。
援助を受けた人たちは何をするでしょうか?
今度はその人たちが苦しんでいる人を助けるために寄付します。
過去2年間、大々的な救援奉仕が行われました。
これから幾つかの数字をお知らせします。
過去2年間だけで、90万人以上の兄弟たちが被災しました。
100万人近くです。
6万2000人が避難し、190人がけがをし、残念なことに64人が亡くなりました。
700棟以上の王国会館と、1万5000軒以上の家が全壊、または一部損壊しました。
組織は過去2年だけで、救援活動のために52億円以上を費やしました。
わずか2年間にそれほどの額が費やされたのです。
私たちの救援活動の規模は非常に大きくなっています。
皆さんの寄付がどのように使われているかを知っていただくため、次のビデオをお見せします。
アフリカでサイクロン・イダイの被害を受けた兄弟たちの家が、どのように再建もしくは修理されたかをご覧ください。
今見ていただいた家の中には、再建された家もあれば、修理された家もあります。
修理費用は1軒につき5000円か10万円ほど、再建費用は1軒につき10万円から40万円弱でした。
ご覧いただいたように、再建された家は豪華なものではありません。
でも、多くの兄弟たちは、以前の家よりずっと良い家に住めるようになりました。
質の良い建築資材が使われたからです。
以前よりも、嵐に強い家になりました。
この機会に、兄弟たちの惜しみない寄付に感謝します。
皆さんの与える精神は本当に素晴らしいものです。
皆さんの寄付によって救援奉仕が可能になっています。
エホバも喜んでいるに違いありません。
ヘブライ 13:16にはこうあります。
「さらに、善を行うことや持っている物を分け合うことを忘れてはなりません。神はそのような犠牲をとても喜んでくださいます」
心温まる聖句です。
エホバは単に喜んでくださるのではなく、「とても喜んで」くださるのです。
本当にありがとうございます。
統治体も皆さんに深く感謝しています。
援助を受けた兄弟姉妹も、心から感謝しています。
次のビデオで、米国とアフリカの兄弟たちの感謝の声をお聞きください。
エホバは兄弟姉妹を通して、被災した私たちを励ましてくださいました。
これまでに経験したことがないような励ましです。
エホバにいっそう引き寄せられました。
エホバは2人の兄弟を遣わして、優しく気遣ってくださいました。
必要としていたものは全部与えられました。
兄弟たちは話をよく聞いて慰めてくださいました。
バプテスマを受けて50年近くになりますが、周りにはいつも愛し気遣ってくれる友がいます。
でも、今ほど深くエホバに愛されている、と感じたことはありません。
奉仕部門から電話があり、木曜日に大きな嵐が来そうだということでした。
支部の兄弟たちの深い愛に倣いたいと思いました。
兄弟姉妹に王国会館に来るよう、命懸けで伝えにいきました。
支部の兄弟たちが小まめに連絡を取ってくれたので、本当に心強かったです。
夜遅くまで、「皆さんのために祈っています」というメールが来ました。
とても励まされました。
支部の兄弟たちは、私たちの感情もよく気遣ってくれました。
代表者たちを派遣し、兄弟姉妹を牧羊してくれました。
栄養豊かな食べ物もたくさん下さいました。
本当に感動しました。
このように世話してくださるエホバに感謝しています。
エホバの組織が今してくれていることは、人間の政府がしてきたことよりずっと素晴らしいです。
「ありがとうございます」
エホバは本当に優しいです。
このようなビデオを見るとどんな気持ちになりますか?
寄付や救援奉仕をすることによって兄弟たちを助けたいという気持ちが強まります。
皆さんもこのような奉仕をしたいですか?
うれしいことに、後ほどレッシュ兄弟が、救援活動などさまざまな奉仕に申し込むための、新しい方法を説明してくださいます。
引き続きよくお聞きください。
新しい方法について知ることができます。
3つ目に、救援奉仕によって、人々がエホバの証人に対して良い印象を持つようになります。
その結果、エホバに栄光がもたらされます。
近隣の人、家族、政府当局者は、エホバの証人が愛を実践しているのを見ることができます。
その結果、真理を学ぶようになった人もいます。
次のビデオに出てくる未信者の夫は、救援奉仕がきっかけで真理を学ぶようになりました。
家族を愛しています。
家族を養うのは当然の責任だ、と思っていました。
妻は私より2年早くバプテスマを受けました。
ここに家を建てたんですが、ある日、全てが変わってしまいました。
これが私の家です。
一からやり直しです。
2人の兄弟が会いにきてこう言いました。
「大丈夫です。心配しないでください。みんなで建て直しましょう」
でも私は「いったい何を言っているんだろう」と思いました。
兄弟たちがやってきて作業を始めた時、こう思いました。
「どうして助けてくれるんだろう。友達でもないのに」
毎朝兄弟たちを眺めていました。
みんなで祈ってから道具を手にし、作業に取り掛かります。
私は妻に信じられないと言いました。
高齢の姉妹が、重いコンクリートのブロックを運んでいるのを見て、涙をこらえられなくなり、急いでその場を離れました。
泣いているところを見られたくなかったんです。
「この人たちがおかしいんだろうか。おかしいと思っている自分がおかしいんだろうか」と考えました。
感謝の気持ちが湧いてきました。
兄弟たちは愛にあふれていました。
そうとしか言いようがありません。
食事まで用意してくれました。
こんなに親切なのは、エホバが愛にあふれている証拠だと思いました。
感動しました。
「ああ、これこそ本当に聖書の教えを実践している人たちだ。仲間になりたい」と思いました。
エホバが私と家族にあふれるほど愛を示してくれたので、エホバに献身しました。
家族を本当の意味で養えるようになりました。
今日の話を振り返ってみましょう。
救援奉仕は、慰めと助けの神の愛の表れです。
エホバは救援奉仕を通して、兄弟たちに必要な物を与え、気遣いを示し、崇拝を続けられるようにしています。
また、エホバが賛美されます。
(1)私たちが真のクリスチャンであることを実証でき、
(2)兄弟姉妹が一致協力して愛を示し、祈り、行動し、寄付をすることができるからです。
さらに、(3)誠実な人たちを真理に引き寄せることができるからです。
うれしいことに、エホバは間もなく、全ての問題を取り除いてくださいます。
もう災害はなくなります。
その素晴らしい時が来るまで、救援奉仕を一生懸命に行いましょう。
そうすれば、エホバへの崇拝を第一にし続けることができます。
兄弟姉妹は一致し、人々はエホバに対して良い印象を持ちます。
そして私たちは、大患難と、その後に行われる大規模な復興活動に備えることができるのです。