147期ギレアデ卒業式「あなたはどこまで行くつもりですか」 - マーク・サンダーソン

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今日は、ギレアデ第147期を卒業する皆さんにとって、とても喜ばしい日です。

まずこの質問をしたいと思います。

「皆さんはどこまで行くつもりですか」という質問です。

一般の教育について「あなたはどこまで行くつもりですか」と尋ねる場合、どんなことを尋ねているのでしょうか。

多くの場合、学士号まで取るのか、修士号まで取るのか、博士号まで取るのか、という意味です。

ですから、一般の教育の場合、自分の目標を達成するためにどこまで行くのかという意味です。

人を助けるためにどこまで行くのか、という意味ではないでしょう。

ある人たちは、知識や情報を得るためだけに研究を行います。

理解を深めることだけが目的で、実用面は考えません。

例えば、使われなくなった言語を研究したり、バクテリアや昆虫について研究したりします。

もちろん、昆虫が好きなら楽しいでしょう。

知識は増えるかもしれませんが、必ずしも人を助けることにはつながりません。

神からの教育は全く異なっています。

この教育を受ける人はこう考えます。

「自分のためにではなく、人を助けるためにどこまで行けるだろうか」

エホバ神とキリスト・イエスは素晴らしい手本です。

よろしければ、詩編 113編をご一緒に読んでみましょう。

113:6です。

愛情深い神エホバについてこう述べられています。

「神は身をかがめて天と地を見る」

エホバはどれほど偉大で、どれほど高い所にいると思いますか。

私たちの想像をはるかに超える偉大さと高さです。

エホバは全能の神です。

それでも6節にあるように、「身をかがめて」くださいます。

例えで考えてみましょう。

とても背の高い男性が、とても小さな子供と話そうとする場合、どうしますか?

しゃがんで片方の膝をつき、自分の顔を子供の目の高さに合わせて話すでしょう。

子供はどう感じますか?

とても大きな男性でも、その人を恐れることはありません。

安心して話せます。

エホバはどうですか?

エホバはどれほど「身をかがめ」、私たちが愛されている、大切にされている、感謝されていると感じられるようにしてくださいますか?

素晴らしい手本を示してくださっています。

私たちが安心できるよう、低く低く身をかがめてくださっているのです。

主イエスはどうでしょうか?

私たちを助けるために、どれほどのことをしてくださったでしょうか?

フィリピ 2章をご覧ください。

フィリピ 2章には、イエスが天から来てくださったことが述べられています。

どれほどのことをしてくださったかについて、5節にはこうあります。

「キリスト・イエスと同じ考え方をしてください。キリストは神のような方でしたが、神の立場を奪って神と同等になろうなどとは考えませんでした。かえって、全てを捨てて」、

どうしたでしょうか。

「奴隷のようになり、人間になりました」

本当に多くのことをしてくださいました。

地球は驚くべき場所で素晴らしい所ですが、天を見たことがありますか?

イエスが人々に仕えるために進んで後にした場所です。

最終的に、どこまでしてくださったでしょうか?

8節にはこう述べられています。

「その上、人として来た時、謙遜さを示し、死に至るまで従順でした。苦しみの杭に掛けられて死ぬことを受け入れたのです」

イエスは人々を助けるために、進んで大きな犠牲を払いました。

皆さんはギレアデに来ました。

なぜですか?

ギレアデの目的は何ですか?

聖書の知識を増やすことですか?

聖書の歴史や聖書で使われているギリシャ語やヘブライ語について、たくさんの知識を学ぶことですか?

そうではありません。

皆さんがギレアデに来た目的は、野外や支部の区域を強め、安定させることです。

それが目的です。

では、野外や支部の区域とは何ですか?

それは人々です。

愛される必要のある人々、組織される必要のある人々、訓練や援助を受ける必要のある人々です。

皆さんはギレアデで、コロサイ 4:11にある通り、人々を「慰め」るべきであること、あるいは脚注にあるように「力づけて、助け」るべきであることを学びました。

では、皆さんはどうですか?

皆さんはどこまで行くつもりですか?

会衆の人の父や母、兄弟や姉妹になるために、どれほどのことを行いますか?

そのような助けはかつてないほど必要とされています。

世界では、非常に多くの兄弟姉妹が迫害に遭っています。

その数はこれからも増えることでしょう。

ある国々では、かつてないほど犯罪が頻発しており、毎日のように誘拐や暴力事件が起きています。

多くの兄弟姉妹は以前には経験したことがないほど、大きな不安や圧力を感じています。

皆さんの助けを必要としています。

力づけられ、慰められる必要があるのです。

圧倒されるように感じることもあるでしょう。

「一体どうしたらいいんだろう」と思うかもしれません。

実際、どうしたらいいのか、正確には分からないでしょう。

時には、どんなに努力しても、思うような結果にならないこともあります。

でも、忘れないでください。

あなたが共に働き、助けようとしている人たちは、素晴らしい兄弟姉妹です。

兄弟姉妹はあなたを助け、支えてくれるでしょう。

何よりも、愛と力にあふれる神エホバがそばにいて、支えてくださいます。

最近ある経験を聞いて、そのことをいっそう確信しました。

バハマ諸島のアバコ島での経験です。

ご存じのように、1週間ほど前に、猛烈なハリケーン・ドリアンがその地域を襲いました。

バハマの災害救援委員会は、アバコ島の兄弟たちをナッソーに避難させるため、一生懸命に働きました。

兄弟たちは飛行機を持っていたので、夕方には飛ぶことができるよう準備を進めました。

ほとんどの通信手段が使えなくなっていましたが、アバコ島の兄弟たちに滑走路まで来るようにというメッセージを、あらゆる手を尽くして送りました。

しかし、必要な物資を飛行機に積み込んでいた時、当局からその日に飛行機がアバコ島に行くことは許可しないと言われました。

兄弟たちは諦めずに、当局に何度もお願いしましたが、許可は下りませんでした。

がっかりしたことでしょう。

でも、驚いたことに、1時間ほど後、アバコ島の14人の兄弟姉妹を乗せた飛行機が、間もなくナッソーに到着するという連絡が入りました。

兄弟たちは「どうして?」と思いました。

でも、すぐにナッソー大会ホールで受け入れ態勢を整え、避難してきた14人の兄弟姉妹を出迎えました。

みんな疲れ切って、おなかをすかせていました。

大会ホールではちょうど会衆の集会が終わったところだったので、みんなで14人を歓迎し、「愛は決して絶えない」という歌を歌いました。

その時の光景を想像できますか?

それにしても、兄弟たちはどうしてナッソーに来ることができたのでしょうか?

こう言っています。

「滑走路に行くようにという指示を聞いたので、そこに行きました。飛行機が着陸したので、兄弟たちだと思いましたが、実際には島のあちこちを飛んでいる民間の飛行機でした。パイロットは私たちを見て着陸し、避難させてくれたんです」

みんな涙を流しました。

14人の兄弟たちは指示を聞いて、それに従いました。

その結果、避難できました。

災害救援委員会はこう言っています。

「エホバが兄弟たちを助けてくださいました」

素晴らしいと思いませんか?

ベストを尽くしてもうまくいきそうにないことがあります。

そういうときは、エホバが助けてくださいます。

ベストを尽くした後は、エホバに委ねてください。

神と兄弟たちを心から愛しているなら、どれほどのことを行いますか?

できる限り多くのことを行いたいと思うでしょう。

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