148期ギレアデ卒業式「エホバに喜ばれる生き方をするための青写真」 - アンソニー・モリス

テキスト

話の前に、皆さんにお見せしたいものがあります。

青写真です。

友人からもらったものです。

世界本部の青写真の一部です。

これは、オフィス・サービス棟です。

これがその青写真です。

私は知らなかったんですが、青写真といっても、最近は白い紙に印字されることが多いようです。

ウェブスター辞典は青写真をこのように定義しています。

こうあります。

青写真とは「青地に白の印画または白地に青の印画で、特に地図や機械の設計図や建物の設計図を複写するときに用いられる」

建物の設計図というと、格言 8章を思い出します。

そこではイエスが「優れた働き手」と呼ばれています。

エホバは建築家であり、創造者です。

イエスは建築家であるエホバの指示に従ったので、エホバに喜ばれました。

この点を忘れないでください。

では、青写真についてもう少し考えましょう。

ウェブスター辞典では、青写真がこうも定義されています。

「青写真に似たもの(手本や指針になるもの)[私は次の表現が気に入っています]特に、詳細な計画や行動の指針」

この青写真の定義を念頭に置いて、ペテロの第二の手紙を読んでみましょう。

エホバに喜ばれる生き方をするための青写真について、説明したいと思います。

ペテロ第二 1:5-7には、9つの点が取り上げられています。

ペテロはこう述べています。

「ですから、真剣な努力を尽くして、皆さんの信仰に徳を加え、徳に知識を、知識に自制を、自制に忍耐を、忍耐に神への専心を、神への専心に兄弟愛を、兄弟愛に愛を加えてください」

これが青写真です。

ここには9つの点が挙げられています。

もちろん、聖書にはほかにも大切なことがたくさん書かれています。

でも、9つですから覚えやすいですし、エホバに喜ばれる生き方をするための青写真として活用できます。

1つ目は「真剣な努力」です。

これが基本です。

皆さんはこれまで、真剣な努力を払ってきました。

そして、ギレアデに招待されました。

本当に素晴らしいことです。

そして、授業中も、週末の伝道の時にも、真剣な努力を尽くしてきました。

これからも真剣な努力を続けてください。

これは意識しなければできないことです。

決意が必要です。

私たちは皆、決意を抱きたいと思います。

努力しなければ何も始まりません。

ですから、「エホバに喜ばれる生き方をするために真剣に努力する」決意を抱かなければなりません。

皆さんはこれまで真剣に努力してきました。

そして、信仰を強める努力を払ってきました。

ここに挙げられている9つの点一つ一つを詳しく説明する時間はありませんが、信仰が不可欠であることは明らかです。

ヘブライ 11章を読むと、エホバに喜ばれる生き方をするために信仰が欠かせないことが分かります。

11:1です。

「信仰とは、望んでいる事柄が実現するという確信であり、目に見えないものが実在するというはっきりとした証拠を持っていることです」

同じ章の6節では信仰がどれほど大切かが述べられています。

「信仰がなければ、神に喜ばれることはありません。神に近づく人は、神が存在し、熱心に仕えようと努める人たちに報いてくださる、ということを信じなければなりません」

分かりやすいですね。

難解なところはありません。

望んでいる事柄が実現するという確信を持ち続けなければなりません。

エホバに喜ばれるためです。

確信を弱めてはなりません。

そうではないでしょうか?

皆さんも私も、信仰がなければ神に喜ばれません。

これは重大な事柄です。

残されている時の間、誰も天の父エホバ神を悲しませたいとは思いません。

実際、前の章の10:38, 39には、信仰についてこう述べられています。

「『私に仕える正しい人は信仰のゆえに生きる』また、『おじけづくなら、私はその人のことを喜ばない』とあります。私たちは、おじけづいて滅びに至る者ではなく、信仰を抱いて生き続ける者です」

今、この聖句を当てはめるなら、エホバに喜ばれ永遠に生きることができます。

信仰を保ちましょう。

それが不可欠です。

ペテロは次に「徳」を挙げています。

これは道徳的に優れていることです。

皆、そうでなければなりません。

独身の皆さんも結婚している皆さんも、徳つまり道徳的に優れた状態を保っています。

特にこの終わりの時代、道徳的に優れた皆さんは際立った存在です。

目立とうとしているわけではありません。

皆さんの優れた行いによって、神に栄光がもたらされているのです。

エホバはそのことを喜んでいます。

そうした生き方を続けてほしいと思っています。

そのことを忘れないでください。

不道徳なことを面白おかしく言わないようにしましょう。

コメディアンはよくそういう冗談を言います。

「世の精神」の影響を受けないようにし、道徳的に優れた状態を保ちましょう。

ペテロは次に「知識」を挙げています。

「知識」は大切です。

皆さんはギレアデに来る前にも、たくさんの知識を持っていたことでしょう。

そして、ここ数カ月間、集中的に勉強してきました。

こういう機会はめったにありません。

特別な体験だったと思います。

他の人に分かってもらうのは難しいかもしれません。

皆さんは、ギレアデに来る前に聖書全巻を読み終えていたことでしょう。

もしそうでないとしても手を挙げる必要はありません。

神は許してくださいます。

状況は人それぞれですから。

でも、ここに来てからは、神権学校部門や教育委員会の教訓者の助けによって、数カ月前よりもはるかに多くの知識を得ることができました。

そうではないでしょうか?

素晴らしいことです。

でも、エホバに喜ばれる生き方をするには、知識を頭に詰め込んだだけでは不十分です。

蓄えた知識は貴重なものですが、これからも工夫して、いろいろなことを調べてください。

エホバに喜んでいただくためには、学び続ける必要があります。

明らかなことです。

エホバは学び続ける努力を祝福してくださいます。

終わりはありません。

素晴らしいことです。

いつも言っていることがあります。

学べば学ぶほど、自分がいかに知らないかに気付かされる、ということです。

これは私の口癖ですが、でも真実です。

エホバを知ることに終わりはありません。

素晴らしいことではないでしょうか?

これからもずっと学べるのです。

今だけではなく、永遠に学べます。

天の父エホバは本当に偉大な方です。

次にペテロは「知識に自制を」と述べています。

ご存じのように、自制は「聖なる力が生み出すもの」です。

私にも必要です。

皆さんにも必要です。

エホバに喜ばれ、永遠の命を得るためには自制が欠かせません。

特にこの終わりの時代、自制を身に付けるには、エホバに祈る必要があります。

ペテロの手紙は後でまた考えますが、まずコリント第一 10章を開きましょう。

12節を読みます。

コリント第一 10:12

「それで、立っていると思う人は、倒れることがないように気を付けてください」

悪魔と邪悪な体制、また邪悪な天使たちは、私たちの考え方に影響を与えようとします。

ですから、自制を身に付けられるようエホバに祈る必要があります。

自分は立っていると思いますか?

もしそうなら、すぐに倒れてしまうでしょう。

エホバに、「自制できるよう助けてください」と祈りましょう。

悪魔が誘惑を仕掛けたり弱みに付け込んだりするからです。

「自制できるよう助けてください。あなたの側に立ちたいです」と祈りましょう。

エホバは祈りに答え、聖なる力を与えてくださいます。

自制を身に付けることができるでしょう。

悪魔が卑劣な攻撃を仕掛けてきても、しっかり抵抗することができます。

ですから、自制は不可欠です。

青写真には次に自制に「忍耐」を、と書かれています。

忍耐について話し始めれば切りがありません。

忍耐は必要不可欠です。

皆さんもいろいろなことを忍耐してきたことでしょう。

最近、さまざまな自然災害や問題が生じているので、調整者委員会事務所の兄弟たちにこう言っています。

「元気を出して。状況は悪くなる一方だから」

それで、ユーモアのセンスを保ちましょう。

でも実際、今世界中で流行病が広まっています。

昨日、支部委員の学校でこう言いました。

「驚くことではありません。予期していたことです。このようなことが起きることは分かっていました。イエスの予告通りです。動揺する必要はありません」

エホバはどう対処すればよいか教えてくださっています。

とはいえ、私たちには忍耐が必要です。

イエスがマタイ 24章で述べたことを覚えておられるでしょう。

マタイ 24章です。

エホバに喜ばれるために何が必要かをイエスは教えています。

マタイ 24:13です。

「しかし、終わりまで耐え忍んだ人が救われます」

ある程度忍耐した人ではなく、終わりまで忍耐した人が救われます。

ですから、エホバに「助けてください」と祈りましょう。

終わりまで忍耐する必要があります。

それが青写真に書かれています。

どんな問題にぶつかっても、エホバの支えがあれば乗り越えられます。

忍耐の次に「神への専心」が挙げられています。

「神への専心」については、以前の「ものみの塔」でも取り上げられています。

神に喜ばれる生き方をするために「神への専心」はどうしても必要です。

改訂版聖書の「神への専心」という言葉は、意味をよく伝えています。

この言葉には、一人一人が、つまり自分自身が、エホバに全くの専心を示すという意味があります。

私たち一人一人がエホバに愛着を抱くということです。

皆さんの中には結婚している方もいます。

配偶者にも、神に愛着を抱いてほしいと願っているでしょう。

エホバもそう願っています。

神への専心とは、個人としてエホバに愛着を抱くことです。

生活の全てが関係しています。

一人一人がエホバとの強い絆を持つ必要があるのです。

これはとても大切なことです。

私たち全てはエホバへの愛着を抱く必要があります。

エホバを愛し、自分の全てを尽くす必要があります。

全くの専心を示すことです。

私自身、エホバについて考えるだけで鳥肌が立つほど感動します。

エホバへの愛や愛着について考えると、心が震えます。

あなたの配偶者もエホバへの愛着を抱いているなら、それは素晴らしいことです。

幸せな結婚生活を送れます。

エホバがしてくださったこと、してくださることに感謝し、私たち一人一人が専心を示さなければなりません。

神への専心の次に挙げられているのは何でしょうか?

「兄弟愛」です。

「兄弟愛」

ヌマール兄弟は話の中で、皆さんが交友をとても楽しんでいたと述べていました。

私も昨日、クラスの講義の後、皆さんが交友を楽しんでいる様子を見ることができました。

ヌマール兄弟が言っていた通りです。

皆さんがお互いに示していたのはまさにこの兄弟愛です。

皆さんは本当の兄弟愛を示しています。

全ての会衆でそのような愛が示されるべきです。

皆さんはそうしてきました。

エホバに喜んでいただくには、これからも兄弟愛を示し続ける必要があります。

皆さんはこの点でよくやってきましたが、これからも努力を続けてください。

神への専心を示す上で必要だからです。

皆さんがそうすることを確信しています。

ここで、テサロニケ第一 4章も見てみましょう。

テサロニケ第一 4章です。

間もなく卒業し、割り当てられた場所に行く皆さんに、ぜひ覚えておいていただきたい点です。

テサロニケ第一 4:9, 10です。

「兄弟愛に関しては書き送るまでもないでしょう。皆さんは神に教えられて愛し合っているからです。実際、皆さんはマケドニア全域にいる全ての兄弟たちに愛を示しています。[次に注目してください]とはいえ、兄弟たち、いっそう愛し合うように勧めます」

皆さんにぴったりの聖句です。

学校中、ずっと愛を示してこられました。

エホバに喜んでいただくために、時々この聖句について考えてください。

そして、こう自問しましょう。

「自分は、あるいは私たち夫婦は、兄弟姉妹といっそう愛し合っているだろうか」

このことを考えるのはとても大切です。

これから状況がますます難しくなっていくからです。

兄弟愛を示すなら神に喜んでいただけます。

私たちは仲間を愛しています。

互いに許し合います。

でも、いっそうそうする必要があります。

皆さんはきっとそうすると思います。

この青写真に基づいて、時折自分を見つめ直してください。

兄弟愛をいっそう表しているでしょうか?

もちろん、皆さんがこれまでどのように愛を示してきたのかは知りません。

神とイエスはご存じです。

でも、卒業後、ある人は皆さんについてこう言うかもしれません。

「あの姉妹すごく愛情深くなった。びっくりしちゃう。ギレアデに行って変わった」

もちろん、姉妹たちだけのことを言っているのではありません。

兄弟たちにも当てはまります。

兄弟愛をいっそう示してください。

時折、自分がそうしているかを振り返ってください。

では、ペテロ第二の手紙に戻りましょう。

青写真の最後の点に注目します。

「神への専心に兄弟愛を」そして「兄弟愛にを加えてください」

愛、つまりアガペーです。

兄弟愛とは、仲間に対する特別な愛です。

アガペーは、原則に基づく愛です。

原則に導かれる愛です。

この愛は伝道を続けていくためにも必要です。

人々はますます私たちをあざけるようになっているからです。

多くの国でそうなっています。

アガペーは伝道を続ける原動力になります。

ひどい扱いを受けたりあざけられたりしても、エホバが「もう伝道しなくてよい」と言うまで人々に愛を示し続けます。

今、世界では感染症の問題が生じています。

多くの国では、国家の安全が脅かされています。

大都市での公共エリア伝道を行えない国もたくさんあります。

家から家の伝道も難しくなっています。

記念式のキャンペーンの時も大変でした。

エホバは統治体が適切に対応できるよう導いてくださっています。

私たちはカエサル、つまり政府当局の指示に従います。

今、不活発な人や真理から離れた人は何を思っているのでしょうか?

私たちはそうした人たちのことを気に掛けています。

ぜひ行動してほしいと思っています。

アガペー愛があるので助けたいと思います。

終わりが近いので、今エホバのもとに戻らないと、間に合いません。

手遅れになってしまいます。

大患難が始まってからでは遅いのです。

もう助けることはできません。

今日は青写真の9つの点を取り上げ、どうすればエホバに喜ばれる生き方ができるかを考えました。

最後にペテロ第二 1:8を読んでみましょう。

8節

「これらをあふれるほど豊かに持っているなら、主イエス・キリストについての正確な知識に基づいて行動する点で不活発になったり、実を結ばなくなったりすることはないでしょう」

この通りです。

間もなく卒業する皆さんに強くお勧めします。

青写真を持っているだけではなく、そこに記されている性質をあふれるほど豊かに示してください。

そうすれば、エホバに喜ばれる生き方ができるでしょう。

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